マユワッレンさんが奥野ビルギャラリーズART展で100人に選出されました!

マユワッレンさんが奥野ビルギャラリーズART展で100人に選出されました!

奥野ビルギャラリーズART展とは…築85年のアートな銀座、奥野ビル内ギャラリー合同アートイベント。公募により選出した絵画・版画作品を展示。ギャラリスト・コレクター・一般観覧者の投票で各賞(大賞、コレクター賞、各ギャラリー賞)が決定する。大賞の副賞は個展開催権限が得られる。

奥野ビルといえばテレビで特集されたこともあり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。銀座一丁目に在り、築85年のアートな銀座と称される昭和初期を彷彿とさせるこのビルは、画廊やギャラリー、アンティークショップが立ち並び、アートやデザインの発信地となっています。

マユ ワッレンさんの奥野ビルART展出品作品のPR文

『子供の愛しい表情を描きました。私にとって、もっとも身近でもっとも大切なものを対象に愛を込めて描いています。笑わせようとして子供が考えたおもしろい顔は私を含めみんなを笑顔にしてくれます。』

マユさんの子どもの絵を描き始めたきっかっけを伺いました。

子どもの絵に込めた想い「愛した気持ちを残したい」

「日々子どもが成長していく中で振り返って写真を見てこの頃も可愛かったなと思い出したときに、写真だけでなく絵で残したいと思いました。子どもが大きくなったときにこんな頃もあったんだよ、と私が描いたものも見てもらえたら愛情が伝わるかなと思って描き始めました。日々変わる姿を絵に残しておきたい。子どもが大人になったときに、自分が小さいころこんな風に母親からみられていたんだなと思ってもらえたらいいなと思います。」

この絵は息子へのエール

「かつての肖像画のように、私の一番大切なものを絵画にして、幾世にも語りつがれるような人になってほしいという想いを絵に込めました。息子が世界に発信できる素晴らしい才能を持ち合わせた影響力のある人間になってくれることを願った気持ちからこの絵を描きました。もし私が死んでしまっても愛した気持ちを絵によって残したい、生き残された息子に母の愛を感じて生きてほしいという想いがこもっています。」

愛らしい表情に鮮やかな色彩の絵画。見ていると不思議と幸せな気持ちにさせてくれるのは、この作品がマユさんのあふれる母親の愛情で包まれているからではないでしょうか。

さらにマユさんの現在の作風がうまれたエピソードがあります。

『息子の絵を描いたきっかけは友人の死がきっかけ』
マユさんの画風が明らかに変わったのはこの時だとはっきりと自覚されています。突然の友人との別れに数々の思い出と友人に対する想いがあふれ打ちひしがれる中、当時4歳の息子さんが寄り添い、頭をなでてなぐさめてくれたそうです。「僕も悲しいよ。もう会えないし、お話もできないから悲しいね。」と。
息子さんの優しさを感じるとともに、母親の気持ちをくみ取り悲しみを共有しながら母親をなぐさめてくれるまでに成長した姿を見て、あっという間に成長していく寂しさと嬉しさを同時に感じたそうです。そして日々の成長の瞬間、愛おしく思うこの瞬間を自ら絵に描くことでとどめておきたいと作品に描き始めたそうです。マユさんは、「息子の私に向ける甘えた顔やおどけた顔、何気なく遠くを見つめる姿、愛するものと過ごしていることの幸せを感じ、二度と戻ることのできない大切な時間をとどめておきたい、そんな気持ちで描いていました。当たり前のように過ごしていた家族との時間がとても大切だということに気付き、大切な存在や、過ぎ去ってしまう大切に思う気持ちを風化しないようにとどめたい」と語ってくれました。

唯一無二の作風

マユさんの作風は、日本画と油絵の両方の要素を組み込んで造りだされたものです。線で描く日本画の画風でダイナミックな油絵を描く事によって、独特の線、色遣い、陰影が生み出されます。そこから奥行、立体のある作品が出来上がるのです。例えば子どもの輪郭の書き方を見てみましょう。細やかな日本画の技法を用いた沢山の鮮やかな線が描かれています。そこに躍動感を感じる真紅の唇の力強さ。繊細なやさしさが生み出す鮮やかな生命力が感じられます。そこにキュートな表情が加わればなんとも幸せな感情を運んでくれます。

『人の気持ちを揺さぶる絵が描きたい』~マユさんのこれから~

「絵から紐解く作家の心情や背景、環境の変化などが感じられる絵を描きたい。魅力的で惹き付けられる作品、ずっと見ていたくなるような作品を描きたい。 

 私は家族が大好きで、家族もアートが大好きで、そんな家族と絵について語ることが大好きでした。家族みんながアートが好きだったからこそ、アートが私の中での大きな楽しみのひとつになったんだと思います。
大好きを続けたい、そんな気持ちで描いていきたい。人の儚さ、素敵に輝いていても一瞬で散ってしまう命、そんな気持ちを感じたからこそ身近で感じた一瞬の美しさや儚さ、愛しさを捉えた絵を描きたい。」

そしてマユさんは最後にアートについてこう語ってくれました。
「アートって楽しい。表現するのって楽しい。自己表現のひとつとしてアートや絵画で自分を表現することが楽しい。楽しいを続けていきたい。」

マユさんは強い信念と優しさ溢れる愛の中で絵を描いています。その作品を見た私たちまでもその強い意志と優しさに包み込むような色彩と描線。彼女はこの言葉通りこれからも私たちの心を揺さぶる作品で描き続け、さらにあふれる感性のもと新たな作品を生み出していくことでしょう。

マユ ワッレン

京都市立芸術大学美術部にて自己表現の場として油絵を専攻する。出産を期に、京都市立芸術大学卒業生東海支部グループ展『花と土と人展』にて活動を再開し、現在は絵を描く事でたくさんの人と繋がることのできる喜びを感じている。彼女の絵は、絵を描く事で新たな世界と出会える!自分で魅力的な世界を造り出したい!というバイタリティーの強さの元で制作され、今日も新たなワクワクドキドキを具現化している。